料峭れうせう)” の例文
遙なる頭の上に見上げる空は、枝の爲に遮られて、手の平程の奧に料峭れうせうたる星の影がきらりと光を放つた時、余は車を降りながら、元來何處へ寢るのだらうと考へた。
京に着ける夕 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
一路空山料峭れうせうの天に向ひて立つものあるなり。
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)