据附すえつけ)” の例文
余はこの世に存するあいだは働くなり、この世は余の本国なればなり、余の事業は始めかけたり、余の築かんとする塔は漸く土台石の据附すえつけを終えたり、その竣工は永久の仕事なり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
何か民さんにさせる仕事はないかと、彼は彼の庭をぐるぐる見廻みまわしたが、植木も石も入れる余地もなく、職人をつかって重い石の据附すえつけ監督かんとくをする気なぞ、もう頭のどこにもなかった。
生涯の垣根 (新字新仮名) / 室生犀星(著)