押立膝おったてひざ)” の例文
お丹は勝手次第に綾子の箪笥たんすより曠着はれぎ取出とりいだし、上下うえしたすっかり脱替えて、帯は窮屈と下〆したじめばかり、もすそ曳摺ひきずり、座蒲団二三枚積重ねて、しだらなき押立膝おったてひざ烟草たばこと茶とを当分に飲み分けて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)