手障てざわ)” の例文
練物ねりもので作ったのへ指先のもんを押しつけたりして、時々うまくごまかした贋物がんぶつがあるが、それは手障てざわりがどこかざらざらするから、本当の古渡こわたりとはすぐ区別できるなどと叮嚀ていねいに女に教えていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手障てざわりがいかにも柔らかで、暖かい蒲団の中へ手をさしこんだように快い。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
いつになく手障てざわりのあらい言葉を使う。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)