手取川てどりがわ)” の例文
手取川てどりがわ打越うちこし安宅あたかなどいたる処の敵を追い、また敵の援護となる部落を焼きたてて、金津かなつの先まで進出したときである。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時は天保二年秋の初め、まだ山々の紅葉も淡く、加州鶴来町つるぎまちから、手取川てどりがわの本流に沿うて、霊峰白山に登る道は、白々と緑の中に隠見するのでした。
天保の飛行術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ことに堀武三郎というのは、加賀では大川おおかわである手取川てどりがわでも、お城下さきを流れる犀川さいかわでも、至るところの有名な淵や瀬頭せがしらを泳ぎ捜ることが上手であった。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)