手前勘てまえかん)” の例文
ただ堕落した自己が、依然として昔の自己であるとひとから認識された時の嬉し涙は死ぬまでついて廻るものに違ない。人間はかように手前勘てまえかんの強いものである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手数てかず、と手前勘てまえかんに御遠慮を申上げ、お庭へ参って見ますると、かくのとおり
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)