房丸ふさまる)” の例文
だのに——せまいくりやのほうでは、もう貧しいをともして、彼女が、乳のみ児の房丸ふさまるが眠りからさめない間にと——朝餉あさげの支度をしているらしい。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「すこし見ぬ間に……」と、善信は、房丸ふさまるを抱きとって、頬ずりした。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉日は、生れてまだ二歳ふたつ房丸ふさまるを、胸に抱いていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)