成島柳北なるしまりうほく)” の例文
温泉と云へばかの明治の才人、成島柳北なるしまりうほくも、この円朝門人三代目円生をともなつて、伊香保に遊んでゐる。
落語家温泉録 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
「東京新繁昌記」は自分がここに説明するまでもなく、寺門静軒てらかどせいけんの「江戸繁昌記」成島柳北なるしまりうほくの「柳橋新誌りうけうしんし」にならつて、正確な漢文をば、故意に破壊して日本化した結果
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
予が先輩にして且知人たる成島柳北なるしまりうほく先生より、彼が西京祇園さいきやうぎをんの妓楼に、雛妓すうぎいまだ春をいだかざるものを梳櫳そろうして、以て死に到らしめしを仄聞そくぶんせしも、実に此間の事に属す。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)