懶眠らんみん)” の例文
生の意志をくじいて無に入らせようとする、ショオペンハウエルの Quietiveクヰエチイフ に服従し兼ねてゐた自分の意識は、或時懶眠らんみんの中からむちうち起された。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
物質的革命に急なるの時、いづくんぞ高尚なる思弁に耳を傾くるの暇あらんや。曷んぞ幽美なる想像に耽るの暇あらんや。彼等は哲学を以て懶眠らんみんの具となせり、彼等は詩歌を以て消閑の器となせり。
漫罵 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)