愚直ぐちよく)” の例文
平次も二の句がげません。この愚直ぐちよくらしい下男は、實に自分の恥を隱さうともしない程の男だつたのです。
知らぬと云者なり主人主税之助は惡人ながら又愚直ぐちよくの處もあり其方は此期このごに及でもいまだ運のつきたるとは思ずや此越前守が見る處なんぢ勿々なか/\立派りつぱなる惡黨成れど一度帶刀たいたうもせし身なればサア武士ぶしらしく白状なし名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
愚直ぐちよくな中年女の、手の付けやうもなくゆがんだ愛情を、平次は少し呆れて聽いて居ります。
愚直ぐちよくな勇吉を信じきつては居ますが、何となく不安な心持になつたのでせう。