うれ)” の例文
たてきってあったような、その新建しんだちの二階の板戸を開けると、直ぐ目の前にみえる山の傾斜面にひらいた畑には、麦が青々と伸びて、蔵の瓦屋根かわらやねのうえに、小禽ことりうれしげな声をたてていていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)