徐行じょこう)” の例文
そして、その車を、二十面相が逃げだせば、かならず通る大通りまで走らせ、そのへんを徐行じょこうしたり、とまったりして、待機していたのです。
虎の牙 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
運転手は私の奇妙な言葉に、あっけにとられた様であったが、でも、車を徐行じょこうさせながら、素直に両手の手袋をとって、私に手渡してくれた。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
俊一君とならんで徐行じょこうしていましたが、とつぜん、パッと、自動車のドアがひらき、中から太い手がニューッとでて、あっというまに、俊一君を、車の中へ、ひきずりこんでしまいました。
妖人ゴング (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)