“弥三右衛門”の読み方と例文
読み方割合
やそうえもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のみならず二三度み合う内に、茶室の障子がいたと思うと、庭へ行燈あんどんをさし出したのは、まぎれもない父の弥三右衛門やそうえもんです。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、もし父の弥三右衛門やそうえもんに、わたしのさらし首を見られた時には、——(苦しそうに)勘忍して下さい。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ちょうどわたしの真正面ましょうめんに坐った老人は、主人の弥三右衛門やそうえもんでしょう、何かこまかい唐草からくさの羽織に、じっと両腕を組んだまま、ほとんどよそ眼に見たのでは、釜のえ音でも聞いているようです。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)