広尾ひろお)” の例文
ぼくが弁当の風呂敷包ふろしきづつみとボールとを持ち階段を駈けあがると、屋上の金網に幽霊のような姿勢で両手の指を突っこみ、じっと広尾ひろお方面の焼跡を見下ろしている一人の先客の背が目にはいった。
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)