幾屯いくもち)” の例文
と、時平はひとりうなずいて、何やら老人には聞き取れないことを云ったが、やがて老人がやかたに帰ると、左大臣からの使者だと云って、雪のような綿を幾屯いくもちと云うほど届けて来た。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)