幽咽ゆうえつ)” の例文
伊兵衛はようやく黄昏たそがれの色の濃くなった庭上を、植込の蔭に沿って走ると、あとは一気に茶室の土庇の下へ駈け込んで行った……そして、そこでひと息ついたとき、幽咽ゆうえつたる琵琶の音を耳にした。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)