年増女としま)” の例文
ぴったりと障子をめきって、あるじの源十郎とひとりの年増女としまが、これも何やら声を忍ばせて、しきりに話しこんでいる最中。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
白いかかとを浮かして、つま先で立っていた。風に消された行燈あんどんにあかりを入れ直し、軒へ背のびをしている洗い髪の年増女としまだった。なかなか釘へかからないのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寒い夜の痩せた年増女としまの手のやうな