幌向ほろむい)” の例文
同炭山は幌向ほろむい川の上流にあり、水準點以上に三百七十萬噸、水準下のを合すれば一千萬噸以上の炭量を有すると云はれ、露頭は累々として沿岸に連なつてゐるさうだ。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
幌向ほろむいも過ぎた。上幌向の停車場の大時計は、午後の三時十六分を示して居た。
雪中行:小樽より釧路まで (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
然し義雄は腹が段々出來るに從つて勢ひがつき、汽車の動搖にもしツかり堪へられる樣になつたので、窓外をも眺めると、汽車は幌向ほろむい川が石狩川に合するそばをとほつてゐるのが分る。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)