帳面ノート)” の例文
号鐘ベルつて、講師は教室からて行つた。三四郎は印気いんきの着いた洋筆ペンつて、帳面ノートせ様とした。すると隣りにゐた与次郎が声を掛けた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
与次郎は三四郎の帳面ノートを引き寄せてうへから覗き込んだ。strayストレイ sheepシープ といふ字が無暗むやみにかいてある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三四郎は「偉大なる暗闇くらやみ」が気にかかるので、帳面ノートわきに文芸時評をけた儘、筆記の相間あひま々々に、先生に知れない様に読み出した。先生は幸ひ近眼である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)