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尠
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すこ
ふりがな文庫
“
尠
(
すこ
)” の例文
籐椅子に凭れずに、
尠
(
すこ
)
し上体を前こごみにすると、隣の部屋に編み物をする弟の妻、ことし三十になる女の半身が見えるのである。
麓
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
秋冷厳冬の期を迎えても
尠
(
すこ
)
しも衰えず、寧ろ逐次増加の傾向を示して当局必死の防疫陣を憂慮せしめていたが、俄然昨十日に至ってかねて罹病率の高かった工場地帯は勿論
睡魔
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
杉戸が二重になって居て両隅の障子へ
灯火
(
あかり
)
がさしまして
人声
(
ひとごえ
)
がする様ですが、唯今なれば硝子障子で
能
(
よ
)
く分りますが、其の頃は唯の障子でございますから
尠
(
すこ
)
しも分りません。
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ところが雨宮紅庵は伊東伴作の気持には一向平気なもので、
尠
(
すこ
)
しもぢもぢしたが、それも心底から間がわるさうな様子ではなく、却つて図々しさを暗示するやうな押しつけがましいものに見えた。
雨宮紅庵
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
尠
漢検1級
部首:⼩
13画
“尠”を含む語句
尠少
不尠
口尠
微尠
数尠