小鍋立こなべだ)” の例文
めんどくさいと、茶の間へ七輪を持ちこんで、朝から小鍋立こなべだてというんです。あなたにしたって、結構すぎるくらいのものだったでしょう。この生活に別れるのだと思うと……
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
氷室ひむろ朔日ついたちと云って、わかい娘が娘同士、自分で小鍋立こなべだてのままごとをして、客にも呼ばれ、呼びもしたものだに、あのギラギラした小刀ナイフが、縁の下か、天井か、承塵なげしの途中か、在所ありどころが知れぬ
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)