小牛田こごた)” の例文
汽車が宮城県の小牛田こごたに、大雨の中をあえぎ喘ぎ滑り込んだのは、最早夜の十時を過ぎてからでした。
即ち今の登米とめ郡の登米とよまという北上川沿岸の地から出張し、子の弥一右衛門清久は大崎の古河城、今の小牛田こごた駅より西北の地から出張して、佐沼の城の後詰を議したところ
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
とにかくこの汽車で終点の小牛田こごたまで行き、東北本線では青森市のずっと手前で下車を命ぜられるといううわさも聞いているし、また本線の混雑はよほどのものだろうと思われ
たずねびと (新字新仮名) / 太宰治(著)
小牛田こごたで東北本線に乗り換え、瀬峯せみねまで行ってから軽便鉄道で築館つきたてまで行き、そから高清水まで歩くとなると、乗り換え時間の都合や何かで、三時間ぐらいで行けるかどうかわからなかった。
栗の花の咲くころ (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
午後一時半に、小牛田こごた行きの汽車が白河駅にはいりましたので、親子四人、その列車の窓からい込みました。前の汽車と違って、こんどの汽車は、ものすごく混雑していました。
たずねびと (新字新仮名) / 太宰治(著)
そこで降りて、二時間プラットホームで待って、午後一時半、さらに少し北の小牛田こごた行きの汽車に乗った。窓から乗った。途中、郡山こおりやま駅爆撃。午後九時半、小牛田駅着。また駅の改札口の前で一泊。
十五年間 (新字新仮名) / 太宰治(著)