寺僕じぼく)” の例文
朝夕の寺僕じぼくの「看經おつとめ」が、壁を傳うて響いた。晝は晝で深い沈默が在つた。街の音響はそこの檜葉の植込に吸はれて、此方へは入つて來ないやうに思はれた。
受験生の手記 (旧字旧仮名) / 久米正雄(著)