寛衣かんい)” の例文
ある者どもは腰のまわりに寛衣かんいの一種をまとった丈である——これは全く私を混乱させるに充分であった。
僧正服そうじょうふくとアラビア人の服とをごっちゃにしたような寛衣かんいをひっかけ、頭部には白いきれをすっぽりかぶり、粛々しゅくしゅくと進んで、聖壇にのぼり、椅子に腰を下ろした。聴衆の間からは、いきが聞えた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼等はたいてい同じような木綿の衣服——ゆるやかな寛衣かんいみたいなもの——を着ているので、制服を着ているようにさえ見える。中には腰のあたりに鈴をつけている者もある。
男が普通に着るのは、典雅に垂れ下る一種の寛衣かんいであり、彼等の帽子は絵画的である。木の葉、竹、竹草、松、花その他は力強く、勢よく描かれる結果、日本の絵は非常に人を引きつける。