寛仁大度かんじんたいど)” の例文
そもそも富士男君の寛仁大度かんじんたいど、ゴルドン君の慎重熟慮しんちょうじゅくりょ、ドノバン君の勇邁不屈ゆうまいふくつ、その他諸君の沈毅ちんきにして明知めいちなる、じつに前代未聞ぜんだいみもん俊髦しゅんぼうであります。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
朝鮮の君臣がもし寛仁大度かんじんたいどなる天皇陛下の聖意に背いて、土地を奪われるなどいう誤解から陰謀をやって敵に通ずる、あるいは野心ある国に籠絡ろうらくされるということがあれば
東亜の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
日本にも無政府党が出て来た。恐ろしい企をした、西洋では皆打殺す、日本では寛仁大度かんじんたいどの皇帝陛下がことごとく罪をゆるして反省の機会を与えられた——といえば、いささか面目が立つではないか。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
クリストフは父の屈辱が恥ずかしくてそれをこばんだ。しかしメルキオルは、犠牲になりたくてたまらないで、頑として手紙を書いてしまった。彼は自分の寛仁大度かんじんたいどな行ないにみずから感動していた。
大「成程寛仁大度かんじんたいど、見上げれば立派な人だね」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)