寒寒さむざむ)” の例文
いつでも妙に寒寒さむざむとしてゐやがる。目を伏せてその伏せた目の薄いかさが、奴の痩せた膝小僧へ投輪みたいにヨボヨボと緩く幽かに落ちて行くのが見えるくらゐだ。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)