室中へやぢう)” の例文
只粉つぽい薄暗が一体に室中へやぢうめて、兄の顔が白くぼんやり見えた。兄は此弟とは異つた遊び場所の異つた遊び友達から、遊び疲れて帰つたのである。二人は不思議に一緒には遊ばなかつた。
父の死 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)