宋江そうこう)” の例文
「承知しました。……しかし一応、どんな事件か、内容を伺ってみねば、この宋江そうこうの係か、ほかの者の係となるか、わかりませんが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
趣が支那の詩のようになって俳句にならぬ。忽ち一艘の小舟(また小舟が出た)が前岸の蘆花の間より現れて来た。すると宋江そうこう潯陽江じんようこうを渡る一段を思い出した。
句合の月 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
一方の宋江そうこうは、馬をとばして、町へ帰っていたが、役署のうまやへ、馬をつなぐやいな、すぐ往来を廻って、以前の茶店の前へやってきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たださえ美人の婆惜ばしゃくが、その夜は、わけてもえんだった。宋江そうこう愛想あいそがいいのは当り前だが、張三ちょうさんへのりなしも並ならずこまやかだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)