姉妹ふたり)” の例文
お通の方は睫毛まつげに水晶のような涙を泛かべた。——姉妹ふたりとも下冷泉家の息女、玉の如き麗色に劣り優りはないが、今の境遇と気性は怖ろしい隔たりである。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姉妹ふたりとも洋装で、髪はもちろん洋髪であった。
車中有感 (新字新仮名) / 上村松園(著)
実はここ六、七年も、あの姉妹ふたりの家を訪ねていないので、近頃の様子は知らぬが、姉も妹ももうかなりな年配。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
洛中大火の時、翠蛾すいが潮音しおねの家も焼けて、どうしたか、あの姉妹ふたりの消息もそれきり知れなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姉妹ふたりはまだ吉次からほんとの話しは打明けられていなかった。その頃は盛んに都の女やわらべが、奥州へ買われていったので、吉次がどこからか買って来た奴僕ぬぼくと思っているふうだった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姉妹ふたりとも絶世の美人で
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)