如何様いかさま)” の例文
旧字:如何樣
如何様いかさま川には相違ないが、岸から岸まで氷が張詰めて居て、其上に何尺といふ雪が積つてあるのだから、一寸見ては川とも何とも見えぬ。
雪中行:小樽より釧路まで (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
然し、そんな事を言ひに来たではない、私の方にも如何様いかさま手落があつたで、そのわびも言はうし、又昔も今も此方こちらには心持に異変かはりは無いのだから、それが第一に知らせたい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
日下部君は、五尺八寸もあらうかといふ、ガツシリした大男で、非常な大酒家だと聞いて居たが、如何様いかさま眼は少しドンヨリと曇つて、服装みなりは飾気なしの、新らしくも無い木綿の紋付を着て居た。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)