自ら太政相国だいじょうしょうこくと称し、宮門の出入には、金花の車蓋しゃがいに万珠のれんを垂れこめ、轣音れきおん揺々ようようと、行装の綺羅きらと勢威を内外に誇り示した。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)