大熊おおくま)” の例文
それは大熊おおくま郵便函ゆうびんばこかかえた恰好かっこうによく似ていたそうな。通り合わせたわたくしの妹が、のちに語ったところによると……。
この野蛮な理想主義者、ゲルマンの森からやって来た大熊おおくまは、みつのような美しい金色の大理石の快味を、まだ味わうことができなかった。ヴァチカン宮殿の古代像は明らさまに彼と相いれなかった。
大熊おおくま老人にとって、およそ不思議な存在は、少年喜助きすけであった。
仲々死なぬ彼奴 (新字新仮名) / 海野十三(著)