大槌おほづち)” の例文
かつて夜遊びに出でて遅くかへり来たりしに、主人の家の門は大槌おほづち往還に向かひて立てるが、この門の前にて浜の方より来る人に逢へり。雪合羽を著たり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
浜の大槌おほづちより駄賃附だちんづけの者など峠を越え来れば、はるかに谷底にてその声を聞くといへり。昔ある長者の娘あり。またある長者の男の子と親しみ、山に行きて遊びしに、男見えずなりたり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)