大旱だいかん)” の例文
そこでしゃは錦葵を四十石あまり買った。人びとは皆それを笑ったが、間もなく大旱だいかんがして、穀物がそっくり枯れてしまい、ただ錦葵だけは植えることができた。
酒友 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
葛葉くずはの二関の他は、関所ことごとく開放し、商売往来のついえをはぶき、また元亨元年の夏、大旱だいかんあって地を枯らし、甸服でんぷくの外百里の間、赤土せきどのみあって青苗せいびょうなく、餓莩がひょう巷に横仆よこたわり
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)