大山たいせん)” の例文
馬岱軍は、大山たいせんの谷を挟んで陣を取り、その日のうちに、ここを通行する蛮人輸送隊の車百輛以上、水牛四百頭を鹵獲ろかくした。次の日にも獲物があった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九州では彦山の豊前ぶぜん坊、四国では白峯の相模坊、大山たいせん伯耆ほうき坊、猪綱いのつなの三郎、富士太郎、大嶺の善鬼が一統、葛城天狗、高間山の一類、その他比良岳、横川岳、如意ヶ岳、高尾
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ともすれば、愛慾の広海こうかいに溺れ、ともすればまた、名利みょうり大山たいせんに踏み迷っている凡夫なのじゃ、聖者などとは、滅相もない過賞、幼なじみのおん身にいわれては、この愚禿ぐとくこそ、穴にも入りたい
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)