大叱言おおこごと)” の例文
少し怠けると、すぐ大叱言おおこごとのかみなりが頭の上に落ちかかって来るので、いわゆる「雷師匠」として弟子たちにひどく恐れられていた。
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「おや、警板けいばんが鳴ってるよ。おまえさん、外の高張提灯たかはりが消えてるじゃないか。また、町方に大叱言おおこごとをお食いでないよ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平次は大叱言おおこごとを浴びせながらも、表戸をピタリと締めて、手早く八五郎の縄と猿轡を解いてやります。この浅ましい姿を人に見せたくなかったのです。
「真っぴらだ、お前たちの仕事に、腕を貸してやったなどと知れたら、伯父の半蔵から大叱言おおこごとが出るにちがいない。——だが、智恵だけなら貸してやらないものでもない」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)