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夙
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とつく
ふりがな文庫
“
夙
(
とつく
)” の例文
「よろしゆおま。御膳の支度やつたら
夙
(
とつく
)
に出來たるさかい、
何時
(
なんどき
)
なりと上つとくんなれ。そやけどなあ、御ぜんが濟んだら早うにいんで貰ひまつせ。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
ゴオゴリの『
死霊
(
しりやう
)
』を読むと、名義だけは生きてゐるが、実は
夙
(
とつく
)
に亡くなつてゐる農奴を買収し、遠い地方へ持ち込んで、そこで銀行へ
抵当
(
かた
)
に入れて借金をする話が出てゐるが
茶話:01 大正四(一九一五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
夙
(
とつく
)
に向うを飛んでゐる。
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
けれども自分は
夙
(
とつく
)
の昔臆病な大人になつてゐるので、相手の一本調子にうつかり相槌は打てないぞと、腹の中で、油斷のない狡猾な注意を忘れなかつた。
貝殻追放:013 先生の忠告
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「樟といふ小説家は始めて出つくはしたが、うちの三田さんとは思はなんだ。あの御方は一風變つてるとは
夙
(
とつく
)
に睨んでゐたが、矢張ただもんではなかつた。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
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夙
(
とつく
)
にべろべろに醉つて、すべて其の場の事は自分を思ふ人々の熱情のあらはれだと考へていゝ氣持になつてゐた田原も、愕然として目の前の御膳を蹴飛ばしながら立上つた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
“夙”の解説
夙(しゅく、夙の者、宿の者)は、中世から近世にかけて近畿地方に多く住んでいた賎民。中世の非人身分が分解する際に生じ、被差別部落の起源の多くであったかわたよりも下位でありながら、その差別はそれほど強烈ではなかったといわれる。
(出典:Wikipedia)
夙
漢検準1級
部首:⼣
6画
“夙”を含む語句
夙夜
夙慧
夙川
夙縁
夙昔
夙人
夙起
夙志
夙懟
夙才
馬夙彩
臣夙夜
夙約
夙村
夙望
夙少
夙卒
夙分