地蹈鞴じだんだ)” の例文
そして、否応なしにうしろを向かせ階段の方へ押しやつて、背を押し乍ら自分も一緒に降りてきた。総江はふくれて地蹈鞴じだんだふんだり首を張つたりしてゐたが、割りに素直に、それでも下へ辿りついた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
つばで破いて、その穴から舌を出したり、路地の木戸を石磈いしころでこつこつやったり、柱を釘できずをつけたり、階子はしごを担いで駆出すやら、地蹈鞴じだんだんで唱歌を唄うやら、物真似は真先まっさきに覚えて来る
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
平次は天井裏で地蹈鞴じだんだを踏むばかりです。