唐更紗とうさらさ)” の例文
源右衛門に注意されて、忠三郎はその一軸を一応あらためた上で、唐桟とうざんの大風呂敷につつんだ。軸は古渡こわたりの唐更紗とうさらさにつつんで桐の箱に納めてあるのを、更にその上から風呂敷に包んだのである。
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その室には小さな書棚が、右の方の壁のところに置いてあって、それにくっ附けて、赤や紫で、しつっこい、ごちゃごちゃした模様の唐更紗とうさらさの机掛けがかかった、中ぐらいな大きさの机が置いてある。
北国の人 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)