周章まごつ)” の例文
これも今來た許りと見える女教師の並木孝子は、一人で其人數を引受けて少し周章まごついたといふふうで、腰も掛けずに何やら急がしく卓の上で帳簿を繰つてゐた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
これも今来た許りと見える女教師の並木孝子は、一人で其人数を引受けて少し周章まごついたといふふうで、腰も掛けずに何やらいそがしく卓の上で帳簿を繰つてゐた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『ハ?……えゝと……えゝと、』と、校長は周章まごついて了つて、無理に思出すといふ様に眉をあつめた。『四十八名でごあんす。うでごあんしたなす。並木さん?』
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『ハ!……えゝと……えゝと、』と、校長は周章まごついて了つて、無理に思ひ出すといふ樣に眉をあつめた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『は?』と言つて、安藤は目の遣り場に困る程周章まごついた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『ハ?』と言つて、安藤は目の遣場やりばに困る程周章まごついた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)