含羞はなじろ)” の例文
含羞はなじろまぶたを染めて、玉のうなじ差俯向さしうつむく、ト見ると、雛鶴ひなづる一羽、松の羽衣掻取かいとって、あけぼのの雲の上なる、うたげに召さるる風情がある。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、含羞はなじろんだ若い妓の、揃った目鼻の真中まんなかを狙って——おけらの虫が、もじゃもじゃもじゃ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)