吠声ほえごえ)” の例文
王が一口飲んだ時、全く驚かされたことに、ポポ父子おやこがとてつもなく奇妙な吠声ほえごえを立てて、之を祝福した。こんな不思議な声は、まだ聞いたことがない。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
憤怒のわめきを、猛りたった吠声ほえごえを、はっきり聞き分けた。胸の中に躍りたつ心臓の鼓動を、騒がしい血液の音を、耳に聞いた。荒れ狂う風の打撃を、顔に感じた。