名誉ほまれ)” の例文
旧字:名譽
南の奉行は大岡越前守忠相ただすけで、享保二年以来、十年以上もここに勤続して名奉行の名誉ほまれを頂いている人物であった。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
いずれを見ても山家やまが育ちで……せめてこのなかから一頭なりともお見出しにあずかりますれば、馬の名誉ほまれでござりまする、また拙者共の名誉でござりまする
我意はなんにも無くなつた唯だ好く成て呉れさへすれば汝も名誉ほまれ我も悦び、今日は是だけ云ひたいばかり、嗚呼十兵衞其大きな眼を湿ませて聴て呉れたか嬉しいやい
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かれ内部うちより打たれて、世捨てびとのごとく、名誉ほまれなく死なしめよ
(新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
我意はなんにもなくなったただよくできてくれさえすれば汝も名誉ほまれ我も悦び、今日はこれだけ云いたいばかり、ああ十兵衛その大きな眼を湿うるませていてくれたか嬉しいやい
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)