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吊鐘
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つりがね
ふりがな文庫
“
吊鐘
(
つりがね
)” の例文
「石川屋の一人娘ぢや、
吊鐘
(
つりがね
)
がでつか過ぎて、お前は鼻から出た提灯位にしか見えないよ。惡いことを言はないから、はなつから諦らめてた方が宜いぜ」
銭形平次捕物控:276 釣針の鯉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一枚のマントは、
海軍紺
(
ネビイブルウ
)
のセル地で、
吊鐘
(
つりがね
)
マントでありました。引きずるほど、長く造らせました。
おしゃれ童子
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
村に
吊鐘
(
つりがね
)
が一つほしいと考へついたのは、奥山へ
柴
(
しば
)
を刈にいつた村の百姓でありました。
鳥右ヱ門諸国をめぐる
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
黄花石楠花
(
きばなしゃくなげ
)
が、岩角の間に小さくしがみついて咲いている、その間を踏んで、登れば、千枚沢岳と悪沢岳の間に、赤石山が
吊鐘
(
つりがね
)
を伏せたように円く立っている、支脈伝いに背面を見た時には
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
さっき二人が乗り捨ててきた
自動
(
オート
)
三輪車のそばに、一人の怪人が立っていて、こっちをジッと見下ろしているのであった。彼は丈の長い真黒な
吊鐘
(
つりがね
)
マントでもって、肩から下をスポリと包んでいた。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
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植物の緑は、
淡
(
あわ
)
い。山が低い。樹木は小さく、ひねくれている。うすら寒い
田舎道
(
いなかみち
)
。娘さんたちは長い
吊鐘
(
つりがね
)
マントを着て歩いている。村々は、素知らぬ振りして、ちゃっかり生活を営んでいる。
佐渡
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
吊
漢検準1級
部首:⼝
6画
鐘
常用漢字
中学
部首:⾦
20画
“吊鐘”で始まる語句
吊鐘形