“可懐味”の読み方と例文
読み方割合
なつかしみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清葉のその土地子とちっこに対して、徳と位と可懐味なつかしみの有るのに対して、お孝は口のうちつぶやいた。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これほどまでに自分を引き留めたいのは、ただ当年の可懐味なつかしみや、一夕いっせき無聊ぶりょうではない。よくよく行く先が案じられて、亡き後の安心を片時へんじも早く、脈の打つ手に握りたいからであろう。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)