半泣はんなき)” の例文
ウウウーと、物凄い唸声うなりごえをあげて、真赤な消防自動車が、砲弾のように坂を駈け上っていった。麻布あざぶの方に、烈々たる火の手が見える。防毒面をつけた運転手は、防毒面の下で半泣はんなきになっていた。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)