半月形はんげつけい)” の例文
絹のきれをあけると、中から出て来たのは半月形はんげつけいの平ったい金属板だった。かなり重い。そして夜目にもぴかぴかと黄いろく光っている。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
正面にあるびょうの横から石段を登って壁の上へ出ると、びょううしろだけが半月形はんげつけいになっていわゆる北陵ほくりょうを取り巻いている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
半月形はんげつけい幾円いくまろみ絶えつつ続くかげに、見よ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それからとまたあたりを見廻すと戸棚の戸の右の下隅が半月形はんげつけいに喰い破られて、彼等の出入しゅつにゅうに便なるかの疑がある。鼻を付けていで見ると少々鼠くさい。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それはたしかに、海賊デルマののこした黄金メダルのうち半月形はんげつけいの部分である。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)