千度せんど)” の例文
「このひでりを知らんのか。お前の留守に、田圃たんぼかわいてしまう。荒町あたりじゃ梵天山ぼんでんやまへ登って、雨乞いを始めている。氏神うじがみさまへ行ってごらん、お千度せんどまいりの騒ぎだ。」
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
蹴ったくそわるいさかい、亭主の顔みイみイ、おっさんどないしてくれまんネいうて、千度せんど泣いたると、亭主も弱り目にたたり目で、とうとう俺を背負せたらうて、親父のとこイ連れて行きよった。
アド・バルーン (新字新仮名) / 織田作之助(著)