十呂盤そろばん)” の例文
居間へ引っ返した丁寧松はポカンとした顔で考え込んだが、やがて長火鉢のひきだしを開けると、ちいさい十呂盤そろばんを取り出した。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……二から一引く一残る! これが十呂盤そろばんの定法だが、この事件はそうでねえ、二から一引く皆な消えっちゃった! 侍も手代もきえっちゃった。……こんなわからぬ話ってねえ。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)