匠作しょうさく)” の例文
盛政「匠作しょうさく(勝家の別名、つまり修理亮の別名である)それほど老ぼれたとは知らなかった。軍の事は、盛政に委せて明日は都へ進まれる支度をした方がいい」
賤ヶ岳合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
さてさて、わがおやかた匠作しょうさくといい、並居る歴々の衆といい、みな歯がゆいほど、お人のよい方々ばかり——
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なるほど、匠作しょうさく(勝家のこと)にはよい家の子をお持ちではある。……どれ、ひとつ参らそう」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
堀七郎兵衛の鑑識かんしきが、秀政を肯定させたことも一理由ではあろうが、もっと大きな理由としては、二十一日の明け方まではなお、柴田匠作しょうさく勝家あり、となす彼の存在が、その陣営の上に
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むかし、右府(信長)様には、何ぞというとすぐ立って舞われ、匠作しょうさくもせずやと、よういられたものじゃが、不器用をじ、つい致さなんだが、今にして思えば惜しいことを致したわ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠国の路を、数々の音物いんもつ、心入れなことよ。匠作しょうさくには、相かわらずかの。——云いわすれたが、故右府殿のお妹、久しゅう後家でおわしたお市御料人ごりょうにんを先頃お室へ迎えられたそうな。めでとう存ずる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)